『ザ・ロード・オブ・ジ・アイスガーデン』悪者の支配力と勇者の攻防

★★★★☆

「ザ・ロード・オブ・ジ・アイスガーデン」
★★★★☆
我々は悪の軍団。世界を征服するためにやってきた。とそこまでダークな雰囲気は無いですが、ヒール側としてプレイヤーはゲームを進めます。
ファンタジーチックな盤面で、各プレイヤーが担当の悪者として陣取りゲームを行っていきます。
ルールはたくさんある方。どちらかというとアクション要素とそのあとの処理がたくさんあるのですが、そのプレイ感が楽しい。特にゲームのカギとなっているのは、勇者の登場。自分たちは悪いこと(陣取り征服)を行っているので目立った行動をすると勇者が登場。自分のユニット(プレイ駒)がどーんって簡単に倒されてしまいます。そこを上手くかいくぐりながら陣取りで影響力を高めつつ、勝利点(悪者点?)を得ていきます。
ただし、ゲームの終了条件が4つ。その終了条件がすごくバランス良くできており、どの条件もジリジリと迫ってきて、プレイヤーの焦りを生じさせます。4つの勝利条件とは、
1、死の雪・・・一定値、マーカーが進んだら即ゲーム終了。プレイヤーは雪で死んでしまいます。その時点での最多勝利点のプレイヤーが勝利。
2、規定点・・・既定の勝利点を獲得したプレイヤーが勝利。
3、規定ラウンド・・・既定のラウンドが進んだらゲーム終了。最多勝利点プレイヤーの勝利。
4、特殊条件・・・各プレイヤー担当のキャラの勝利条件を満たすと勝利。
となっており、それぞれがジワジワと終了へと迫ってきて、できる事、やりたい事を上手く焦りへと変えていってくれます。
アクションを行うためのワーカーはラウンドやプレイヤーの進行具合によって数が変わる部分や、思った以上にリソースが足りなかったりと、ジリジリ具合がここにも存在。そこを上手く考えながら、ユニットの移動や盤面での影響力など、他のプレイヤーとの絡みを繰り広げます。
支配する土地も少な目なので、キューブの配置(支配力)や高レベルのユニットによって支配力を上げたいものの、勇者のシステムがよく効いており、プレイ感を楽しく盛り上げてくれます。
各キャラの特徴を活かしつつ、特殊条件を狙うか。一定数までジリジリ攻めるかはプレイヤー次第。
いろんなプレイ感が生まれそうなボードゲームです。